▌燃料生成や水浄化、がん治療まで。多様な可能性を秘める光触媒技術
藤嶋氏は大学院生時代に、酸化チタンに光をあてると水が分解する現象を発見した。以来、半世紀に渡り、光触媒の基礎・応用研究に挑み続けている。2013年4月には、光触媒の国際的な研究拠点として「光触媒国際研究センター」をオープンさせ、ますます実用的な環境浄化総合システムの構築をめざす藤嶋氏は、被引用数6000回以上と稀に見るインパクトを持った論文の著者でもあり、2012年『トムソン・ロイター引用栄誉賞(以下、引用栄誉賞)』を受賞した。引用の観点からも一流の科学者であることが証明された光触媒研究の世界的権威である藤嶋氏に、研究内容や今後の展開について話を聞いた。